北投石
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秋田県仙北市(旧田沢湖町)玉川温泉の北投石 |
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解説 北投石は明治39年(1906)に台湾の北投温泉で発見された褐色の沈殿物です。その後、強い放射能をもつことがわかり、大正元年(1912)に北投石と命名されました。玉川温泉では、明治31年(1898)(当時、渋黒温泉と呼ばれていた頃)に発見されています。その鉱物が大正9年(1920) 北投石と同じであることがわかり、大正11年(1922)に天然記念物に指定され、さらに昭和27年に特別天然記念物に指定されました。また、同種のもので、秋田県湯沢市の川原毛硫黄鉱山産の含鉛重晶石が発見されていますが、放射能はないそうです。 北投石は、鉛、ストロンチウムやカルシウムを含む重晶石(Barite:BaSO4)の一種(バリウムの一部が鉛に置換されたもの)で、科学組成は(BaPb)SO4(Ba:Pb≒4:1)です。現在は、重晶石と硫酸鉛鉱(Anglesite: PbSO4)を端成分とする連続固溶体であり、明確に境界がないため独立種とは認められず、岩石鉱物学的には含鉛重晶石と呼ばれています。 菱形板状(鱗片状)結晶になるものもありますが、多くは鉛の多い褐色の層とラジウムの多い白色の層が交互に重なってできた繊維状集合体で、皮殻状の温泉沈殿物です。玉川温泉の北投石は湯川に浸っている岩石の表面に、年間0.05〜0.1mmの厚さで北投石が付着し、厚いところころでは5cm以上にもなってます。 放射能はラジウム、トリウムなどの放射性元素によるもので、放射能の量は自然の10倍と高く、また、鉛やラジウムを含むことから、体に長く密着させたり、北投石を水に入れてその水を飲むことは体に有害だそうです。また、蛍光と燐光も発生し、白色層の方が放射能と蛍光性が強いようです。 ※参考(玉川温泉の泉質) 玉川温泉の源泉は pH1.2と強塩酸性緑ばん泉でラドンが含まれています。ラドンは放射性の気体で、ラジウムが崩壊するときに放出されます。ラジウムは体内に入ると骨などに沈着し、β線とγ線の他に、α線を放射し続けます。放射能の半減期の長いラジウムでは、その半減期が1600万年と半永久的です。したがって放射能の強さによっては危険であります。一方,ラドンは空気とともに肺に入るとともに、皮膚からも吸収されます。そして空気と一緒に排出されます。ラドンが放出するα線が水分子をイオン化し、この時生じた過酸化物などが細胞や組織に作用して、器官の働きを活発にするといわれています。(ラドンが体内に残ったとしても、半減期が長くても4日と短いため、一カ月もすれば消滅します。)そのため、適度の入浴はいろいろな病気に格別の効果があるといわれています。また、飲用には約10倍程度に薄めます。 |