縞状鉄鉱
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縞状鉄鉱は,チャートと鉄鉱物の薄い層が交互に積み重なった岩石です。黒っぽい部分が鉄鉱物,白〜赤の部分が珪酸(SiO2)を主とするチャートの部分です。縞状に交互に鉄鉱物とチャートが積み重なる理由は,まだはっきりとわかっていません。熱水活動の影響を指摘する考えもあります。基本的には,還元的で鉄の2価のイオンを溶かした深層の水と,酸素を多く含む表層の水の2層構造が存在し,両者の間で何らかの混合が起こることが,鉄鉱物の沈澱をもたらすと考えられています。 酸化鉄を主とする縞状鉄鉱の存在は,還元的な海水の存在と,酸素を生産する光合成活動の両方の存在を表していると考えられます。海水中の鉄イオンは,酸素によって酸化され,水に溶けにくい3価の鉄イオンになり,水酸化鉄(III)となって沈澱します。これが海底で脱水反応を起こし,赤鉄鉱(Fe2O3)が生じます。さらに一部が還元されて,磁鉄鉱(Fe3O4)になったり,その他,場所によっては黄鉄鉱,菱鉄鉱などの鉄鉱物がつくられます。 縞状鉄鉱は非常に古い時代の地層に限られて出現します。ほとんどが20億年前よりも昔の時代のもので,先カンブリア代前半の海底の堆積物です。(例外的にブラジルに8億年前のものがあります。残念ながら日本には存在しません。)その時代に酸素を生み出していた生物がシアノバクテリアで,ストロマトライトを生成するものもありました。(縞状鉄鉱のごく一部にストロマトライトを含むものがあるそうです。) |
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シアノバクテリアは原核生物のひとつのグループで,光合成による酸素を生産した最初の生物であると考えられています。比較的身近なところでも見られる生物です。 地球史の前半,真核細胞の出現までの15〜20億年もの間,酸素を生み出し,地球表層を酸化してきた主役は,現在も生きているこの小さな藍藻(シアノバクテリア)の仲間なのです。 |
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ストロマトライトは,岩石の構造につけられた名前です。シアノバクテリアなどの生物がつくる,バイオマットに細粒の石灰質の粒子がとらえられ,マットの部分だけに層状に積み重なってできる構造です。断面ではドーム状あるいは半円形,棒状などのかたちに見えます。 ストロマトライトは,約35億年前以降,様々な時代の地層から見つかっています。これは,生物そのものの化石ではありませんが,生物がつくった構造という点で,化石の一種(生痕化石)として扱うことができます。 |