チゴユリ (稚児百合) ( Disporum smilacinum )

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分 類
 ユリ科 チゴユリ属
特 徴
 葉は互生し,茎は枝分かれしません。球形の実は黒く熟します。
※「擬似一年草」とも呼ばれています。
 多年草ですが,今見えている部分のほとんどは今年限りで,地中に作られた娘個体(ラメット)が越年します。親が小さければ,すぐわきに一つだけ。親が大きければ長くのばした走出枝(ランナー)の先にさらに一つつくられます。(もっと大きいものは走出枝を5〜6本も出し,匍匐枝になることもあるようです。)
 走出枝の基部は地上部と同様に枯れてしまいますので,先端部に栄養が蓄積され,娘個体(ラメット)となります。こうした栄養繁殖によって集団を広げていきます。つまり,地中で分身の術を使い,しかも移動しているのです。こうして,有性繁殖に依存していては生育が難しい,非常に暗い林床にも適応しているのです。
 遺伝子的には同一個体(クローン)なので多年生きていますが,1年で基が枯れて分離してしまうので,「擬似一年草」と呼ばれています。
 一方,種子はあまり作りません。チゴユリの花は普通1つ。1つの花の中には6個の胚珠しかありません。普通林内に生える植物ではどんなに少なくても数十個の単位で種子を作りますから,これは極端に少ない数です。ハナバチ類などによる繁殖もありますが,ほとんどが地下根茎からの無性繁殖です。
花や実
 4月から5月頃,林床にうつむき加減に小振りの花を咲かせます。
 6枚の花びらと6本の雄しべがあり,雌しべの先端は3つになっています。花びらの外側3枚は萼が花びらのようになったもので,本来の花びらは内側の3枚だけです。
語 源
 小さいという意味の「稚児」と花の構造が同じ「百合」を合わせて命名されました。
別 名
 ・ネコユリ  ・ヘビユリ
近似種
 ・オオチゴユリ  ・キバナチゴユリ